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『セブンスコード』NAOKI氏インタビュー。目指したのは音楽ゲームの次世代モデル

 UNLIMITED STUDiO(アンリミテッド スタジオ)から配信中のiOS/Android用リズムアクションゲーム『SEVEN's CODE―セブンスコード―』。本作のプロデューサーを務めるNAOKI MAEDA氏のインタビューをお届けします。

 さまざまな音楽ゲーム(音ゲー)を手掛けてきたNAOKI MAEDA氏が世に送り出す最新作は、同氏いわく“音楽ゲームではない音楽ゲーム”。インタビューでは本作にかける想いや開発秘話などを赤裸々に語っていただきました。

  • ▲『セブンスコード』プロデューサー・NAOKI MAEDA氏。

NAOKI氏の作品で一番難航したタイトルに!?

――はじめに『セブンスコード』の開発経緯を教えてください。

 一番根っこの部分からお話ししていきますね。僕は長年、いわゆる音ゲーと呼ばれるものを作るうえで、コンソールのタイトルに対する思い入れが強くあったのですが、時代の潮流を考えた時に、クリエイターとしてアプリ開発の経験を持っておくことも必要だと思い、ここ数年でアプリに携わるようになりました。

 ですが、アプリでは期待されていたほどの成果を出せなくて……。原因としては運営のノウハウがなかったのもそうですし、市場の潮流、ニーズを読めなかったのもそう。自分のなかで反省する点がすごくありました。

 そういったことを踏まえて「このまま終わってたまるか!」と奮起し、売り込みをするなかで出会ったのがサイバーエージェントと、そのグループのアプリボットです。ここなら「時代のニーズに合ったものを作れなかった」「運用能力が著しく低かった」という反省点を埋められるのでは、と。

 そして2017年にアプリボットで、UNLIMITED STUDiOと『セブンスコード』の立ち上げに至りました。

楽曲紹介:「Pillar of Fire/Iris」

――プロジェクト自体は2017年から動いていたのですか?

 その時点ではまだ草案だけですね。徐々に進めていき、TGS2018(東京ゲームショウ2018)でようやくお披露目できたという感じです。

――発表当時の反響はいかがでしたか?

 それなりの衝撃は出せたかな、とは感じていました。実は発表段階では構想はあれども、ゲームとしてはまだまだ実現できていない状態だったんですよ。でもまずは『セブンスコード』というものを記憶に残してもらいたいと思い、構想部分を大々的に発表させていただきました。

――開発に結構苦労されたということですか?

 難航しましたね。ゲーム内容の詳細をなかなか出せなかったのも、紆余曲折があったからなんです。今回の発起点として、僕は音ゲーを作るつもりで開発するのは嫌だったんですよ。長年作り続けていると当然慣れてきますし、惰性で作っているように感じられることが多々ありまして。そしてそれが、自分の進化も止めてしまっているのではないかと。また、音ゲーという枠組みのなかで、自分で「これイケてる!」と思えるアイディアは今までのタイトルで限界を感じていました。

 これは僕の視点なのですが、音ゲーには長い歴史があって、それが今を生きている方々につながり、『デレステ』(※1)や『ガルパ』(※2)など今の時代に即したものが生まれたと思っています。実際に遊んでみるといい意味で音ゲーの枠組みのなかで発展させていて、上手く作られているなと感じます。

※1……『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』
※2……『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』

 そんな時代に、じゃあ音ゲーの枠内にあるものを僕がまた作るべきなのかと考えた時に、それは今を生きている人たちがやるべきであって、自分がやるべきものではないなと。僕はどちらかというとゼロベースで進めていきたい人なので、クリエイターとして尖ったもの、次の時代につながる新しい何かを提示できるものを作らねばという、カッコイイことを考えてしまったんです(笑)。

 TGS2018で『セブンスコード』を“音楽ゲームではない音楽ゲーム”とアナウンスさせてもらったのも、これらの想いがあってのことです。それだけに、業界を取り巻く背景やデバイスにまつわる背景などをいろいろと踏まえたうえで、攻めるためには、一石投じるためにはどうすればいいかというところで滞留してしまいました。コンテンツ制作の修羅場ですよ(笑)。20数年この業界にいますが、開発としては一番難航したタイトルですね。

楽曲紹介:「This Is A Conversation/Itaq feat. 箕輪★狂介」

――そんな“音楽ゲームではない音楽ゲーム”である『セブンスコード』の一番の注目ポイントはどこでしょうか?

 “ストーリー体験とリズムアクションの融合”です。2つの要素を見せかけではなくしっかりと融合させ、トータルで新しいゲーム体験を提供したいというのが本作の企画骨子になっています。

 僕はドラマや映画などストーリーがあるものに非常に興味があって、仕事としてもアニメなどに間接的に携わってきたこともあり、クリエイターとして物語性があるゲームを自分で生み出したいと思っていたんですね。ストーリー体験を軸としつつ、これまでの経験も織り交ぜたチャレンジブルな作品を作ってみたいなと。

 リズムアクションのおもしろさをストーリー体験のなかで必然的に楽しめるものにしたかったので「RPGでいいじゃん」「アドベンチャーでいいじゃん」などと言われないよう、違和感をなくすのに一番苦労しましたね。リズムアクションに相手を妨害するスキルが用意されているのも、ストーリー進行上で必要だったからなんですよ。

 力を入れた比率としてはストーリーが7~8、リズムアクションが2~3ぐらいでしょうか。本音をいうと、僕としては音ゲー部分にあまりフォーカスを当てられたくないんです。「そっちが中心なら物語なんていらないでしょ」となってしまいますし。

――物語を紡ぐ世界に“近未来”を選ばれたのはなぜでしょうか。

 自分の名前を連ねている作品なので、やっぱり自分がストーリーを読んだ時に興味対象となる要素を入れたかったんです。これまで見てきたものや体験などをベースにしつつ物語を構築してもらうため、ライターとの打ち合わせを続けた結果、今の世界観ができあがりました。

世界観紹介:「セブンスコード」

音ゲーとしては珍しい切り口の音楽で世界を演出

――リズムアクションのゲームタイプに“シンプル”と“カオス”の2種類を用意した理由を教えてください。

 理由は2つあって、難易度選択的な意味を持たせたかったのが1点。もう1点は、音ゲーとしての定番の遊び方も必要だと思ったからです。

 『セブンスコード』で新たな体験を生み出したいという意志もありましたが、やはり音ゲーの原点としての遊びは避けて通れないのかなと。このジャンルはこの遊び方、みたいな定番ってあるじゃないですか。“シンプル”はまさにそういったタイプで、あえて独創性的なところは置いておき、遊びやすさと入りやすさを意識して用意したものになります。

 逆に“カオス”はチャレンジャブルなタイプで、スマホのタッチパネル全面を使ってリズムアクションを楽しめるものになっています。僕は常に音ゲーのスタンダードを壊すことで、もっと遊びを拡張できないかと考えています。

プレイ動画:「シンプルモード/カオスモード」

――楽曲提供されているアーティストは何名ほどなのでしょう?

 参画いただいているのは50人以上ですね。音ゲー界隈の方々から一般公募までしているので、幅広い音楽を楽しんでもらえると思います。また、音楽性としても音ゲーらしいものではなく、アニメや映画の仕事に近いイメージで、シーン内容やキャラなどに寄ったものを作ってほしいとオーダーしています。

 例えば本作には“七つの大罪”を入れ込んでいるのですが、担当者には「そのうちの1つ、“傲慢”をテーマに音楽を作ってほしい」などとオーダーしています。たぶん音ゲーという枠組みにおいて珍しい形になっていて、僕自身もクリエイターとして「こんなオーダーがきたら燃える!」と思えるような切り口で作ってもらっています。

――すでに配信中なので改めてになりますが、楽曲はどれぐらい用意されていますか?

 初期リリースの時点で50曲強ですね。アプリを購入して条件を満たせば遊べるものが多くありますが、有料で手っ取り早く解放できるものや、有料専用の音楽も用意させていただきました。好きなアーティストの楽曲を遊びたい、という時などに利用していただければと思います。

 また、楽曲は基本的に本作オリジナルですが、一部クラシックのアレンジもあります。なぜ未来的なところにクラシックがというのもストーリー体験としてのポイントになっているので、お楽しみに!

楽曲紹介:「TΗΞ ƧΞVΞИƧ Ͻ∅DΞ/Feryquitous」

――BeForUの音楽を聴いてきた身として、小坂りゆさんがメインテーマを担当されることに大喜びさせていただいたのですが、どのような経緯で起用されたのでしょうか?

 僕は小坂りゆの特性というか、歌声や持ち味などを把握しているつもりですので、それが自分の頭にある『セブンスコード』のメインテーマにすごくリンクしたのもあり、彼女に任せることにしました。もちろんですが、BeForUなどで彼女の歌声を聴いたことのある方が本作を知るフックになればというのもありましたね。

→主題歌「SEVEN - 漆戒-/NAOKI feat.小坂りゆ」の試聴はこちら
(公式サイト右上のボタンから再生可能)

――多くの方々が参加されていますが、そのなかでも特に注目のアーティストはどなたでしょう?

 音ゲーファンになじみのあるアーティストはもちろん、一般公募で参画してくれている海外アーティストにも注目ですね。彼らの生み出したトラックが、ストーリー体験を考えた時にうまく世界を作り上げてくれています。

――1年間でストーリーが完結すると発表されていますが、アップデートなどはどのようなスケジュールになるのでしょうか?

 ストーリーの追加は月に1回を予定していて、1年をかけて全12話を楽しんでいただく形になります。ただ、機能追加や不具合修正などは適時対応していきますので、その点はご安心ください。

 また、アプリ購入後のアップデートなどはもちろん無料なので、ストーリーだけを楽しみたいという方は追加購入の必要はありません。12カ月の運営を続けるなかで新たなゲームモードを追加できるかもしれませんし、プレイヤーの動向を見て作っていく部分もでてくるかと思います。

楽曲紹介:「迷夢ジェラシー/すこっぷ feat. 長原つぐみ」

――今後の展望についてお聞かせください。

 『セブンスコード』をIPとして考えた時に、ゲームだけでなく、例えばアニメ化やラノベ化、リアルイベントなども行なっていきたいですね。8月に開催させていただいた音楽イベント“2099”も、その走りではあったんですよ。

 『セブンスコード』というIPをゲームとして昇華させていくのはもちろんですが、横にもどんどん展開していき、世界を広げていけたらと思っています。

――最後に読者やファンに向けてメッセージをお願いいたします。

 音ゲーではない音ゲーとインフォメーションし、試行錯誤を繰り返してできあがった『セブンスコード』。我々が考えうる最大の状態でリリースいたしましたが、これから運営していくなかでも皆さんの声に応じてブラッシュアップしていき、より良いものにできればと思っています。

 実際に遊ぶと感じていただけるかもしれませんが、良くも悪くも、本作は非常にチャレンジャブルなタイトルです。音ゲーに長く携わっている身として、リズムアクションの形は決してベーシックなものだけに留まらず、それをベースとしつつもっともっと発展していくことを願っていて、その想いを胸に本作を作りました。

 クリエイターとしても、これからはプレイヤーをいろいろな意味で驚かせたり、すごいと思わせたりする作品を作るべきだと思っているので、先人としてそう感じてもらえるものを目指したつもりです。

 純粋にリズムアクションゲームを求めている人からすると、リズムアクション以外の要素が多いなと感じるかもしれませんが、それはそういう意図で作り上げたものなので、皆さんのなかでいろいろと思い、考えていただけるとうれしく思います。

  • ▲NAOKI氏、そして『セブンスコード』が音楽ゲームの新たな扉を開くのか!?

楽曲紹介:「Miss You/RiraN」

©Applibot, Inc. ©UNLIMITED STUDiO. All rights reserved.

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