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コーエーテクモゲームス『進撃の巨人2』プロデューサーインタビュー。アニメ版を超えたリアリティーに驚愕! 

諫山創先生による原作コミックは累計7000万部を突破し、テレビアニメもSeason 3の放送が決定するなど、その勢いはとどまることを知らない『進撃の巨人』。そんな中、第1作で驚異的なまでの原作・アニメの再現が話題になった、コーエーテクモゲームス制作のゲーム版の第2弾が発売されることになった。本記事では、同作のプロデューサーを務めるコーエーテクモゲームスの鯉沼久史氏に、前作の振り返りを含め本作の見どころについて語っていただいた。


▲鯉沼久史プロデューサー。「戦国無双」シリーズなど数々のヒット作の開発に携わり、現在はコーテーテクモゲームス代表取締役社長を務める。「ワンピース海賊無双」「北斗無双」シリーズをはじめとした数々のコラボレーションタイトルの仕掛け人でもある

“アニメ以上にアニメっぽい”作品を目指して

――前作は、原作の再現度の高さでユーザーに大きな驚きをもって迎えられていたという印象があります。まずはそこでつかんだ手応え、それから反省点があれば教えてください。

鯉沼 『進撃の巨人』をPlayStation系のプラットフォームで発売するのは弊社が初めてだったということもあり、手探りで開発に臨んでいたのですが……ひどく苦戦したな、という印象が残っています。

とくに、開発チームと「これだけは必ず実現しよう」と決めていたのは、“立体機動装置をストレスなく使えるようにして、戦闘がなくても楽しめるくらい、気持ちよく空を飛べるようにしよう”ということでした。

――加速時のスピード感など、驚くほど気持ちよかったですよね。

鯉沼 参考にしたのは、やはり原作のテレビアニメの演出です。あれの再現というか、どう追い越すかを目指して作ったので、もしほかのゲームの空中アクションと手触りが違うと感じられる人がいるなら、そういったところに要因があるかもしれません。



▲救援などのバディアクションやフックドライヴなど、アクションのパターンも大きく追加されている

――PVで観るだけでも、そのすごさが感じられました。

鯉沼 とにかくここだけは満足行くものに仕上げなければ、と本当にがんばったと思います。あとは巨人との戦闘を作るので精いっぱいでしたね。ユーザーの皆さんからはかなりお褒めの言葉をいただいたのですが、開発チームとしてはまだまだやり残したことがたくさんあった、というのが正直なところでした。

――やり残したこととは、具体的にはどんなところが?

鯉沼 ユーザー層として、ふだんあまりゲームで遊ばないような原作ファンの方も想定していたこともあって、操作をかなりの部分オートマチックにしたり、全体の難易度をかなり抑えることにしたんです。ただ、そのせいで慣れてきたときに少し物足りなさを感じた方も多かったようですね。

それらの“歯応え”の部分や、アクションのバリエーションをもっと増やして、戦闘中の選択肢を広げたかったというのはあります。“気持ちよさ”だけではなく、“らしさ”も追究したかったというか。

――それらを受けて、本作ではどのような課題をもって開発に臨まれたのでしょうか?

鯉沼 「アニメ以上にアニメっぽい」と言われるようなものを目指すところから開発をスタートさせました。動きの“らしさ”というのもそうですし、何より“巨人の恐怖感”が前作では追究できていなかったので、それをどうするかで開発チームともよく議論を戦わせました。

今回は巨人が覗き込む動作をしたり、遠くから急に飛んできたりするなど、ゲームに慣れていない人なら思わずビックリして動きが止まってしまうくらい、怖さを演出できていると思います。

――あの“顔”が怖いんですよね……。

鯉沼 個人的には、画面外からいきなり巨人の手が伸びてきて“パシュッ”と掴まれてしまうのが、驚くし怖いしですごくお気に入りです。あれはビックリしますね(笑)。

――トラウマになりそうです(笑)。

鯉沼 そのあたりの演出はかなり強化されているので、お楽しみにしていただければと思います。あとは、難易度の話に戻るのですが、じつは前作の相当抑えたつもりのものでも、まだ「難しかった」という声が上がっていたのです。社内の検討会でも女性プレイヤーの皆さんから「クリアーできない!」と指摘を受けまして……。

――ふだんゲームをやらない人には、そもそも3Dアクション自体かなり難しいかもしれませんね。

鯉沼 もともと今回は2作目ということもあって、入門編的な位置付けの1作目から少しゲーム性を高めにしたものにするつもりでした。ゲーマーの皆さんにも満足していただきたかったですし。ただ、原作ファンでライトユーザーの方々の声は見過ごせるものではありません。

ですから、今回はゲーム開始まえに「やさしいモードでやりますか?」というガイドを入れて、前作よりも低い難度で楽しめるモードで遊べるようにすることにしました。

――そういう配慮はうれしいですよね。

鯉沼 こういう原作付きの作品で、最後までクリアできないのは申し訳ないという思いがあるので、そこは細心の注意を払って調整をしたつもりです。アニメにはないシーンも入れていますし、そこも全部見てほしいですからね。正面から突っ込んでいっても何とかなるくらいのやさしさですから、恐らく誰でもクリアーできるはずです(笑)。

もっと歯応えがほしい人は、ふつうに進めていただければ前作よりも楽しんでもらえるかと思います。

――ちなみに、前作ではユーザー層はどのような構成になっていたのでしょうか?

鯉沼 ほとんどが『進撃の巨人』ファンだったというのは予想どおりだったのですが、初めてコーエーテクモゲームスのゲームを買ったという人が半数近くいました。

――!? それはコーエーテクモゲームスほどのメーカーのゲームとしては、驚きの数字ですね!

鯉沼 そうなんです。「信長の野望」シリーズで同じ調査をすると、数%という結果が出ますからね。それは極端だとしても、だいたい10~15%くらいに収まるものが多いです。

――それは、要望も無視できませんね。さて、前作は、原作の再現度が高く評価された反面、ボリューム面で少し物足りなさを感じる声も上がっていました。今回は、ボリューム面はどうなっているのでしょうか?

鯉沼 ひと口に“ボリューム”と言いますが、戦闘をたくさんやりたいのか、キャラクターとの関わりを多く持ちたいのか……人によって求めるものは違うと思います。

前作において、海外も含めて意見が多かったのは「なんで10人しか使えないのか」ということでした。このあたりは“開発者脳”になっていたせいか、まったく思い至りませんでした。

――開発者脳というのは?

鯉沼 同じ立体機動装置を使っているキャラクターなのだから、何人増えてもだいたい一緒だろうと(笑)。スキルなどの要素を入れて、キャラクターの差別化はがんばったつもりなのですが、基本となるアクションは変わりませんからね。

でも、寄せられた意見に目を通していて驚いたのが、メインどころではないキャラクターを好きな人が多いということです。原作でもほんの一瞬しか出てきていないのに「出してくれ」と。

ユーザーからの要望でプレイキャラ数が4倍近くに!

――今回、登場キャラクターが一気に増えましたよね。

鯉沼 前作では10人だったのに、今回は主人公を含めて38人になりました。

――約4倍!

鯉沼 ムキになってやった、というわけではありませんよ(笑)。アニメの設定画なども見せていただいて、やれる限りのことをやりました。それで、とにかくキャラクターを増やしてほしい、ということであれば、戦闘のボリュームだけでなくキャラクターとの交流要素も膨らませたほうがいいのかな、ということになりまして。

この人数が使えるだけでなく、街の広場で交流をして親密度を上げる要素を入れたりだとか、原作やアニメにないオリジナルの会話シーンをたくさん盛り込みました。ゲームじゃないと観られないシーンもたくさんあるので、ボリュームだけでなく中身も楽しんでいただけると思います。


▲ハンネスなどアニメ第2期で活躍したキャラクターを含め、27人の兵士が追加された

――こだわった部分のクオリティーについては、前作で証明済みですし楽しみです。一方の戦闘はどうでしょうか?

鯉沼 ボリューム自体は前作と同じくらいなのですが、通常のモードでは歯応えがかなり上がっています。トライ&エラーしながら攻略することになって、結果前作以上のボリュームを感じられることになるのではないでしょうか。

――やり込み要素も気になるところですが……。

鯉沼 前作同様装備を鍛えていく要素は盛り込んでいますし、今回は37人分のスキルも用意しましたので。海外ではよく言われるんですよ。「キャラクターの差は何なのか」と。

ですので、スキルの調整についてはかなりがんばりました。交流要素も含めて、各キャラクターの魅力を存分に堪能していただきたいですね。

――先の質問と一部内容が重複しますが、主人公やストーリーなどゲームオリジナル部分の要素はどの程度用意されているのでしょうか?

鯉沼 前回は原作キャラクターの目線で物語が進んでいきましたが、今回はエレン、ミカサの少年時代から主人公がゲームオリジナルの主人公がいっしょにいたという体で物語を描いています。目線が違うので、これまでアニメを2シーズン観てきた人でもオリジナル作品のように楽しんでいただけると思います。

あとは、イベントシーンやサブモード、各キャラクターとの会話など相当数のオリジナル要素を入れました。


▲37人もの仲間たちとの会話シーンもボイス付きで収録

――ダウンロードコンテンツでさらに追加されるなんてことは……?

鯉沼 キャラクターは主人公も含めて38人でもうかなり登場させましたので、これ以上の追加はない……と思います。原作でも「出てた?」というくらいのキャラクターまで入れていますからね。調査兵団の制服が皆同じであることと、極端に体型の異なるキャラクターがいない世界であったのは、キャラクターを増やすうえでは幸いでした(笑)。もちろん、衣装やシナリオなどは順次出していく予定です。

――前回は約2年の期間でリリースされた、ということでしたが、今回はいつごろから企画が動き出していたのでしょうか?

鯉沼 前作の開発が終わってすぐに動き始めていました。ですから、今回もだいたい2年くらいかけて開発しています。これは私の事情なのですが、2年くらい開発期間がもらえないと、ほかの業務との兼ね合いもあってきっちり作ることが難しいんですよ。

そういうわけで、少し余裕を持って開発を始めたつもりだったのですが、終わってみればかなりギリギリでしたね。前作もそうだったのですが、途中で方向性が合わなくなってやり直しをしたりして、何度かトライ&エラーをし過ぎたのが問題だったのでしょうね(笑)。

――それは……スタッフの皆さんもお疲れさまでした(笑)。ちなみに、今回も原作者の諫山創先生が監修されていたりするのでしょうか?

鯉沼 前作もプレイされていて、原作の再現度も高く評価していただいていたのですが、今作でもお忙しい中遊んでいただきました。とくに、主人公のエディットが気に入ってしまって、なかなかゲームが進まなかったみたいですね(笑)。

あとはキャラクターの表情の描写も褒めていただきました。あれはかなり苦労しただけに、開発チーム一同ホッとしました。


▲主人公のエディット画面。かなり細かく作り込めるので、こだわる人にはたまらない!

――前作では相当やり取りがあったと伺いましたが……。

鯉沼 先生は「「無双」みたいなゲームにならないですよね?」ということを心配されていましたね。結果、非常に満足していただけたわけなのですが。

――「無双」シリーズのように、巨人がワラワラと出てきたらむしろ怖いと思います!

鯉沼 「無双」とはまったく違うのですが、今回は後半に3、4体一気に出てきたりすることもあるので、空中での切り返しなどを多用して戦えばリヴァイ感覚を味わえたりもしますよ。

オンラインは協力も対戦も充実したものに

――慣れないうちはパニックになりそうですね……。さて、ここまでいろいろとお話を伺ってきたのですが、ほかにも注目してほしい要素などはございますか?

鯉沼 今回はオンラインプレイにも力を入れています。ストーリーモードでも協力プレイができるようにしているので、どうしてもクリアーできないという人はほかのプレイヤーさんに頼る、なんて選択肢もあります。

それから、なんと“殲滅モード”という8人同時対戦もできるようになりました。これはかなり自信があるモードです。

――どんな形式になるのでしょうか?

鯉沼 最大4対4のチーム戦で、次から次へと現れる巨人を制限時間内に倒していき、チームごとに獲得したスコアを競うというものです。もちろん、単純に倒せばいい、というものではなく、プレイ内容によってスコアにボーナスがつくことがあり、ある程度戦術的なプレイが求められることになります。

ちなみに、超有名な巨人の方々も出てくるので「来た!」というワクワク感もありますよ。もちろん、強い巨人は高いポイントが設定されています。

――それは盛り上がりそうですね!

鯉沼 アニメで出てきたシーンを意図的に再現できるような仕様にしているので、仲間どうしで助け合ったりするとおもしろいと思います。テストプレイでは、開発チームのメンバーたちがひと言もしゃべらず黙々と集中して遊んでいて、本気で楽しんでいましたね。ストーリーモードは基本的にひとりで進めるものなので、皆でプレイすると楽しいです。

――マッチングは国内外問わずなのでしょうか?

鯉沼 “問わず”です。

――本当に楽しみです! それでは、最後に発売後の展望など読者へのメッセージをお願いします。

鯉沼 前作で立体機動が気持ちいいという声を多数いただいて、それが今作への後押しになりました。その反面、キャラクターをもっと出してほしいだとか、もっと歯応えがほしいという声もあり、前作が入門編だとすると、今作は応用編といった内容のゲームに仕上がったと思います。

ストーリー面でも、原作では見られなかったオリジナル主人公の視点で楽しめるようになっております。『進撃の巨人』ファンには絶対に楽しんでいただけるようなものになっていると思いますので、ぜひ手にとって遊んでいただけるとうれしいです。


『進撃の巨人2』公式サイト

原作/諫山創「進撃の巨人」(講談社『別冊少年マガジン』連載) (C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会 (C) コーエーテクモゲームス

※画面は開発中のものです。

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ゲーム★マニアックス編集部

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