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PS4版『BORDER BREAK』ならではの要素は? 手軽さと奥深さが共存する楽しさをトコトン語り合う! 青木P×百渓D×石井ぜんじ座談会!! 《後編》

著者:ゲーム★マニアックス編集部

セガ・インタラクティブより2018年8月2日発売予定のハイスピードロボットバトル『BORDER BREAK』特別座談会の後編を公開しよう。今回も引き続き、総合プロデューサーの青木盛治氏とディレクターの百渓曜氏、元ゲーメスト編集長石井ぜんじ氏でお送りする。アーケード版からPS4版への変更点や、本作ならではの独特な面白さについてじっくり語り合ってもらった。



座談会前編はコチラ!PS4版『BORDER BREAK』 移植の経緯や課金システムについて聞いてみた!青木P×百渓D×石井ぜんじ座談会!!《前編》

 


▲『ボーダーブレイク』総合プロデューサー 青木盛治氏(写真右)と『ボーダーブレイク』ディレクター 百渓曜氏
 


▲ロボットを巧みに操作し、動かして敵を撃破する。それが『ボーダーブレイク』の醍醐味のひとつだ

アーケード版との違い~操作系について

ぜんじ:それでは、ここからは少し細かいところについて聞いていきたいと思います。アーケード版とPS4版の大きな違いは操作系だと思うのですが、アーケード版の操作を、PS4のゲームコントローラーに落とし込むところで苦労はありましたか?

百渓じつはかなり苦戦しました。コントローラーでのFPS操作は一般的なので問題ないかと思ったのですが、タッチパネルに頼っていた操作の落とし込みが思いのほか重かったです。

あと、もうひとつポイントになったのは武器の切り替えですね。アーケードのようにやるならR3ボタンを押しながら離すということになるんでしょうが、その操作はパッドでは難しいだろうと。せっかく4方向に○・×・△・□ボタンがあるので、ワンタッチで切換えができるようにしようと提案したら、ボタンの数が足りなくなってしまって。そこでいろいろなところをやりくりして、改良していきました。

オープンβでユーザーの声を聞いたのですが、そこでは自分なりの操作をしたい、という声が強かったですね。ですので、コンフィグはかなり自由に設定できるようにしています。例えば武器切り替えのボタンを別の操作に割り振る、ということもできます。操作に関しては、自分なりのカスタマイズを見つけてもらえれば、と思います。

ぜんじ:僕はゲームセンターでの操作に慣れているので、PS4コントローラーでプレイするとエイムがうまくいかないんですよね。

青木:それは慣れの部分が大きいかもしれませんね。

ぜんじ:それでも近距離ロックというシステムがあるので、それなりには弾が当たってくれるんですが……。まったくの初心者だと、近距離ロックして射撃をすることに気づかないかもしれません。

百渓:近距離ロックがあったおかげで、PS4コントローラーに落とし込みやすかったというのはありますね。近距離ロックして敵を画面の中心に捉えれば、一定範囲内に収まるので狙いが付けやすく、当てやすくなります。

PS4コントローラーの操作性も追及したので、慣れれば精密なエイムができるようになると思いますよ。。普段からFPSをPS4コントローラーで遊んでいるような人なら、快適に遊べるんじゃないでしょうか。開発チーム内で慣れている人は、ジャンプしながらのコア攻撃もできているので大丈夫だと思います。

またマウス操作の調整も入念に行いましたので、どちらでも快適に遊べるようになっているはずです。

ぜんじ:自分の場合、オープンβのときはPS4コントローラーのほうが気楽に遊べたのですが、エイムがうまくいかないので結局マウスをPS4につなげてプレイしていました。

百渓:オープンβ以降にも、右スティックによる入力の感度は入念に調整しました。リリース版では、最高値ならマウスと同等の振り向き速度が可能になっています。もちろんマウス操作も微調整をして、より快適に遊べる速度にしました。

青木:アーケードユーザーはオープンβでマウスを使った方が多く、その際今度は左手側の操作が気になったようです。それでホリさんの専用コントローラーを欲しがったんだと思います。PS4コントローラーでもアーケード筐体と差がないように設計しているつもりなんですけど、どうしても慣れの差が出てきてしまいますから。

ぜんじ:ホリさんの専用コントローラーは、早々に発売が決まったのでしょうか。

青木一度は発売が見送りになったりと、紆余曲折がありました。ホリさんが決断してくださったのは、オープンβの人気や、アーケード版に慣れ親しんだ人から「専用コントローラーで遊びたい!」というユーザーからの意見に後押しされてなんです。

ホリさんは僕らが渡した設計図どおりに忠実に作ってくださるんですけど、遊んでみると「どこか感触が違うな?」というところがあったんですよ。それが何かと追求したら、現在ゲームセンターで稼動しているアーケードの左スティックは経年劣化しているんですが、プレイヤーはそれに慣れてしまっているんです。それを再現するべく、ミリ単位の高さの調整に苦労しました。


▲『BORDER BREAK』専用コントローラー

ぜんじ:そこまで細かくこだわって調整したんですね。

青木:ゲームセンターの筐体の場合は、座れば自然に肩や腕のポジションが決まります。それに比べるとホリさんの専用コントローラーは、置く場所によって感触が変わります。なるべくフィーリングが同じになるように、何度も繰り返し調整をさせてもらいました。

ぜんじ:開発の方々は、PS4コントローラーでの操作に慣れているんでしょうか。

百渓:開発スタッフはアーケード版を作っているとき、PS2のコントローラーとマウスでしばらくやっていたことがあるんですよ。そのおかげなのか、通常のコントローラーでも快適にプレイできているんです。なので、プレイヤーが感じる感覚の違いに気づきにくかったかもしれません。

ぜんじ:それはまさに慣れですね。ゲーセンで遊んでいるプレイヤーはホリさんの専用コントローラーが欲しいでしょうけど、新規のプレイヤーならPS4コントローラーでもそれほど気にならないかもしれません。


▲機敏に動くアクションゲームなので、ちょっとした操作感覚の違いがプレイヤーにとっては気になるところ

アーケード版との違い~チップ構成とおまかせ機能

ぜんじ:システム部分でアーケードと違うのは、チップ構成だと思います。なぜチップのシステムを変更されたのですか。

百渓:いくつか新しく変えた部分があるのですが、いちばん大きく変更したのがご指摘のあったチップです。初めてプレイしたときのことを考えると、アーケードのままでは直感的にわかりにくいのではないか、というのがその理由です。

ぜんじ:アーケード版では、機体のパーツ構成に応じてチップの搭載数が変わりますからね。かなり特殊な性能のチップもありますし。

百渓:PS4版もそれなりの数をつけられるので複雑な印象があるかもしれませんが、わかりやすさを追求したつもりです。

ぜんじ:アーケード版でプレイした人は問題ないと思うのですが、PS4版で始めた人が要素の多さに戸惑わないかというのは気になりますね。

百渓:それを考えて、おまかせ機能というシステムを実装しました。これを選ぶと、一発でオススメのパーツ編成を自動的にやってくれます。

これだけの数の機体パーツと武器を見せられると、初めて遊ぶ人はどうやって機体を構成したらいいか戸惑うと思うんですよね。使いやすいモノに初心者マークをつけたらどうか、という簡単な案もあったのですが、PS4で初めて遊ぶ人への機能は妥協してはいけないと思って、おまかせ機能を搭載しました。

おまかせ装備の選択方法は開発メンバーがしっかり考えてくれたので、かなり納得できるカスタマイズになっています。使いやすいと思うので、まずおまかせの装備でやってみて、新しいパーツが手に入ったら少しいじってみる、みたいなやり方がいいのではないかと思います。

ぜんじ:アーケードでも、一度機体構成を決めたらそのまま変えずに遊んでいる人も見かけます。PS4のおまかせ装備の機体構成を触ることで、新たな発見があるかもしれないですね。

百渓:そうですね。初めて兵装を触るときなども、まずはおまかせ装備から始めてみるといいかもしれません。


▲武器や機体パーツの数は多く、初めて触れるプレイヤーは戸惑うかもしれない。しかしそこが本作の奥の深さでもある

アーケード版との違い~ストーリーモードについて

青木:PS4版には、あまりアーケードでは語ってこなかったストーリーや世界観を表現したストーリーモードもあります。アーケードファンには、そうした新しい部分も楽しんでもらえたらいいかなと思います。

ぜんじ:ストーリーモードのストーリーは、アップデートで順次増えていくのでしょうか。

青木適宜バージョンアップを行っていき、各種モードやストーリーを追加していく予定です。

ストーリーは、進めていくうちに徐々に全貌が見えてくる形になっています。髪の毛が緑色の少女ハティが、なぜロボに乗って戦っているのか、最初は一切語っていないですからね。ストーリーモードを進めていくとその謎が解かれていくので、楽しみにしていただきたいです。

また、ストーリーモードでは、決められたミッションに挑んでもらうことで、実戦でのコツやルールを自然に覚えられるようにしています。チュートリアルも用意しているのですが、バトルを遊ぶための最低限のものにとどめ、教えすぎないように意識しました。初心者はストーリーモードを遊ぶ中で、ゆっくりと覚えていってもらえれば。


▲緑色の髪のハティを中心にストーリーは展開していく。アーケード版の世界とは、並行世界の関係とのことだ
 


▲ストーリーモードは、チュートリアル的な要素も含んでいる。要求されるミッションにチャレンジすることで、スキルの向上が見込める

初心者はやられるのを恐れずにプレイしてほしい

ぜんじ:アーケードで長く遊んできたプレイヤーと、新規のプレイヤーでは、最初のうちはかなり腕の差があると思います。マッチングはどのようになるのでしょうか。

百渓:リリース直後はどうしてもごちゃまぜになってしまうのですが、数バトルすればわかれていくので安心して遊んでください。

初心者の方には、先ほど話に出たストーリーモードなど、ひとりで遊べるモードも用意しています。そこで慣れてもらってから対戦に挑戦していただければと思います。

ぜんじ:最初の段階では、ゲーセン勢とその他の区別がつかないので仕方ないですね。

百渓リリースから少し経てば、ランクマッチが始まります。ランクマッチはランクを競うモードなので、カジュアルマッチと住み分けができていくと思います。少しずつ、気長に遊んでもらえればと。

ぜんじ:対戦において、当たり前ですけど初心者が直接上級者の機体に挑んでもなかなか勝てないと思うんです。しかし『ボーダーブレイク』はコアを破壊するのが目的です。戦闘でやられるのが悪いことではなくて、全体として少しでも役に立っていればいいんですよね。

囮になってやられても、その人のおかげで勝てることもあるので、あまりやられるのを恐れないでほしいですね。

百渓最初はみんなやられないように頑張るんですけど、『ボーダーブレイク』はそれが目的ではないんです。やられると戦力ゲージが少し減るんですけど、それ以上に敵のコアを削ればいいだけの話なので。

ぜんじ:FPSでもどれだけキルを取れるかを競うタイプのゲームがありますが、『ボーダーブレイク』は違いますよね。

青木:アーケードで稼動した当初は、残機があるんじゃないかとか、何回やられたらゲームオーバーなんですか、と聞かれたことがありました。ロボットなので、何度やられても出撃できるんですよ、というのを説明するのが大変でした。

ロボットゲームなので、残機制というイメージを持たれたのかもしれないですね。

百渓:FPS系のゲームでは、リスポーン制は当たり前のシステムです。しかしアーケードでは、『ボーダーブレイク』が初めてでしたね。キルレートの意味合いが、一般的なFPSと違うのも面白いところです。


▲やられるのをあまり恐れず、積極的に戦うと楽しい。回復に戻るよりやられて再出撃したほうが良いこともある

奥の深さとお気楽さが共存する『ボーダーブレイク』の魅力

ぜんじ:『ボーダーブレイク』は、プレイスタイルやカスタマイズの幅がとても広いのが特徴です。戦闘能力は大事ですが、どの場所で戦闘をしているかでキルレートは変わります。ただ敵の数を倒せばいいというものでもない、というところが奥が深いです。

百渓:アクションゲームではありますけど、戦略要素のウェイトが高いので、いろいろ考えて経験を身につけていくと、あまり器用でない方も上位ランクに上がっていけると思います。

ぜんじ:やったことない人には伝わりづらいと思いますが、このゲームは武器やプレイヤースキルだけで差がつくわけではないんですよね。

その場の判断力と、それで培われるプレイヤーの経験値が重要なゲームです。その時々の状況で、何をするべきかをちゃんと考えて遊んでいれば、自然に上達していくと思います。例えば死んだあとにどの拠点からリスポーンするかという単純なことでも、勝敗が決まりかねない時があります。

それにカスタマイズも奥が深いですね。自分の行動に適したカスタマイズを考えるだけで、だいぶ有利になります。

正解がひとつではない奥の深さが、ゲームセンターで9年稼動してきた理由ではないかと思います。

青木なかなか良いことを言っていただきました(笑)。加えて言うなら、『ボーダーブレイク』にはパーティーゲーム的なノリもあるので、構えずに遊んでください。10対10のチーム戦なので、ひとりくらいサボっていてもわかりづらいです(笑)。

百渓:アーケードをやり込んだ人ほど、1チーム10人はちょうどいいと言いますよね。これが50対50とかになると、自分が全体のどれくらいのウェイトを占めるのかがわからない。逆に4対4とかになると責任が大きくなり過ぎる。10対10なら、責任がそれほど大きくないですが、貢献している実感があります。

ぜんじ:戦犯がはっきりわかるゲームはストレスも溜まりますからね。『ボーダーブレイク』がゲームセンターで長く稼動しているのは、奥の深さと気軽に遊べるゲーム性が共存しているからだと思います。

というわけで、座談会終了の時間が迫ってきました。本日は長時間にわたり、お話を聞かせていただいてありがとうございました。最後に、お二方からPS4版『BORDER BREAK』に期待しているファン、新規プレイヤーの皆さんに、メッセージをお願いします。

百渓:アーケードのお客さんはもちろん大事ですけれど、新しいお客さんにぜひ一度体験してほしいと思っています。ゲームセンターで長く受け入れられているだけあって、対戦アクションとしてのゲーム性はしっかりしています。触ってもらえればその楽しさはわかってもらえると思いますので、よろしくお願いします。

青木PlayStation Plusに加入しなくても対戦プレイが可能ですし、遊ぶだけなら基本無料です。導入はお手軽にできると思うので、まずは遊んでください。遊び方についてはこれが正解というのはないので、人それぞれ、自由に遊んでもらうのがいいと思います。


▲アーケードで9年間稼動した実績は伊達じゃない。10対10 ロボットバトルの面白さを、ぜひ多くの人に味わってもらいたい


●聞き手・構成/石井ぜんじ:80~90年代に発行されていたアーケードゲーム雑誌「ゲーメスト」元編集長。『ボーダーブレイク』好きのライター。現在のクラスはACE。


PS4版『BORDER BREAK』公式サイト

©SEGA

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